オメガバースの設定が好きな人にお勧めしたいBL作品が寿たらこさんのSEX PISTOLSです。
この作品はオメガバースより前に男性でも妊娠することが出来る斑類という独特の設定を上手に活かした名作中の名作といっても過言ではないでしょう。
実は1巻が出版されてから10年以上が経過していて、1年から2年に1冊といった超スローペースで続いている作品で長年愛読している人も多いと言えます。
SEX PISTOLS(寿たらこ)の概要
そんなSEX PISTOLSは人類の7割がサルで残りの3割が斑類と呼ばれる動物の魂を持つ希少種で、その中でも動物の種類や重種、軽種といった階級があります。
あと斑類は子供が出来にくいから性に対して奔放で、先祖返りと呼ばれるサルから斑類に覚醒した人は生殖能力が高く斑類を誘惑するフェロモンが出ているというちょっとSF設定で面白いんです。
設定に関しては1巻の主人公のノリ夫が先祖返りで斑類のことを全然知らないといった状況から物語がスタートするので丁寧に説明してくれるからスムーズに入っていけます。
あと世界観は同じでメインの登場人物(カップリング)がどんどん変わっていくのもこの漫画の魅力と言えます。
つまりいろいろなカップルが楽しめて、前に主役だったカップルのその後とかも知ることが出来るのでいろんな意味で美味しい作品と言えます。
SEX PISTOLS(寿たらこ)のあらすじ
「俺がお前を孕ませる」…ノリ夫は突然、普通の高校生から「斑類」に目覚めてしまった!そして出会ったのは傲慢きわまりない野獣系の男・斑目国政。出会ったその日にガンシャされ…。動物の魂を持って生まれてくる「斑類」って一体なんなの!?繁殖を志すサイエンス・ラブ・フィクション登場!
引用:https://www.ebookjapan.jp/
SEX PISTOLS(寿たらこ)の感想!
私が一番好きなのが2巻の熊樫照彦とヨシュア・マクベアーのカップルです。
照彦は日本一の由緒正しい熊樫一家の一人息子で見た目はかなり体格が良くてゴツい感じなのですが中身はかなり乙女チックな男なんです。
そしてヨシュアはアメリカでのグリズリーの最高峰マクベアー家の息子で2人の出会いはブリーリングと呼ばれる種付けなんです。
斑類は子供が出来にくいのでお金を払って種付けをするのが一般的というまさにBLに最適の設定となっています。
個人的には小柄で可愛い男の子とカッコイイ男のカップリングよりも両方ガタイのいいカップルが好きなんですよね。
そして見かけに反して照彦の乙女思考が堪らなく可愛いんです。最初はいろいろ行き違いがあってかなり無理やりっぽい性行為の描写もあったりします。
ですが実は初対面ではなく6年前に2人は会っていて、その時にヨシュアは照彦に一目ぼれして妻にすると決めていたんですよね。
そんな攻めの執着心と独占欲の強さが現れていて読んでいてドキドキする展開です。
いいですよね強引で、だけど一途な男って心惹かれるモノがあります。そして照彦が絆されている過程が上手に描かれていると思います。
特殊な設定を上手に活かして極上のBL作品で、BLが好きならこの作品を読まないと損だと言えるのではないでしょうか。